上司と部下が1対1で話し合いをする方法として「1on1ミーティング」があります。
定期的に行うことで、それぞれの要望が分かり、働きやすい職場環境を構築できるでしょう。
また、リモートワークなどが進む中で、1on1ミーティングで部下のサポートをすることが重要視されています。
そこで、1on1ミーティングの目的やメリット・行う時のポイントなどをご紹介します。
1on1ミーティングの目的とは？
1on1(ワンオンワン)ミーティングとは、1対1で話し合うことです。
基本的には、上司と部下が2人になり、現在の悩みや不安・今後の要望などを話します。
仕事に関する話題が多いですが、仕事に影響が出るようなプライベートの話をすることも可能です。
上司が部下の成長を見守ることが目的で、悩みがあれば改善策を一緒に考える場合もあります。
つまり、1on1ミーティングは人材育成が目的で、働きやすい環境や精神状態を保つために行われているのです。
人材育成として、「経験学習を促進する」という目標もあります。
例えば、部下が業務について1人で何日も悩んでいても、解決策が見つからない時もあるでしょう。
1on1ミーティングなどで上司に相談すると、今までの経験から良いアドバイスがもらえる場合もあります。
部下が自分で考えることも大切ですが、解決のサポートがあると、時間のロスを減らしながら経験学習ができるのです。
1on1ミーティングを行うメリットとは？
1on1ミーティングを行うメリットとして「上司」「部下」「会社や組織」に分けてご紹介します。
・上司のメリット
1on1ミーティングでの上司は「メンター」と呼びます。
部下から話を聞くことで、仕事に影響がある情報や問題を聞けることがメリットです。
仕事に対する理解度や将来的なビジョンなども聞けます。上司が気付いていない悩みや問題を話してくれる場合もあり、早期に問題解決策を考えられるのもメリットでしょう。
1on1ミーティングを定期的に行っていると、コミュニケーションが取れるようになり、上司と部下の信頼関係も構築されていきます。
・部下のメリット
1on1ミーティングでの部下は「メンティ」と呼びます。
定期的に上司と話す機会があるため、仕事での悩みや理解度を確認できることがメリットです。
上司からのフィードバックを受けられるため、業務内容や態度の改善に繋げられます。
また、早い段階で自分の問題や課題に気付き、向上するために考えたり、反省したりできるのもメリットです。そして、自分の意見を話す機会が増えるため、アイデアを発表しやすくなります。
将来の展望や希望を伝えることもでき、キャリアプランも立てやすくなるでしょう。
・会社や組織のメリット
上司と部下のコミュニケーション力が上がることで、効率的に業務を進められるようになります。
そして、会社や組織全体としてのパフォーマンスも上がるでしょう。結果的に会社や組織内の士気が高まり、業績も向上していきます。
また、1on1ミーティングでそれぞれの問題や悩みを解消できると、離職率が低下することもメリットです。
1on1ミーティングを行う際のポイントとは？
1on1ミーティングを行う時には、上司と部下でのコミュニケーションを大切にすることが必要です。
成果の確認をする場ではないため、厳しい口調で話す必要はありません。
また、部下が話しやすいように、お互いがリラックスした環境で行うといいでしょう。
1on1ミーティングでは、話した内容が人事評価などに関係しないことを前提に行います。
また、部下に「話してもらう」「考えてもらう」がポイントです。部下から問題や悩みを話してもらい、その解決策を一緒になって考えてもらえる環境を構築します。
上司が問題を解決するために部下の行動をサポートしたり、促したりすることも多いです。
上司側は「傾聴」を意識して1on1ミーティングを行います。
傾聴とは、相手が話す内容に寄り添い、耳だけでなく心も傾けて聞くことです。
相槌やうなずき・話した内容を繰り返すなどの手法を使い、「共感していること」を伝えます。
傾聴ができていると、相手からの信頼度も高まり、深い内容まで話してくれることが多いです。
そして、コーチングやティーチング・フィードバックなど、部下の成長を促すための行動を実践します。
リモートワークが進む中で、1on1ミーティングを重要視する理由とは？
テレワークが進む中で、新入社員や若手社員がどのように仕事を進めていくのかが分からず、業務に対するモチベーションが高まらない場合があります。
1on1ミーティングでは、進展度を確認するだけでなく、仕事への意欲や目標を一緒に定めていくといいでしょう。
最初に部下のコンディションなどを確認し、体調や声・仕事への意欲を聞きます。
定期的に連絡を取り合うことで、些細な違いに気づきやすくなるのです。また、部下の疎外感や寂しさを軽減できる話などをして、関係性を強化します。
リモートワーク下では、それぞれの日程調整も大切です。連絡が上手に取れないと、日程調整だけで時間が削られてしまいます。
それを避けるためにも、お互いが日程調整アプリやツールなどを用いて、効率的に調整することが必要です。
1on1ミーティングについて知り、積極的に導入してみよう！
1on1ミーティングを行うことで、上司と部下の間で信頼関係が深まり、円滑なコミュニケーションも取りやすくなります。
上司は部下の悩みや問題を解決するためのコーチングやフィードバックを行うといいでしょう。
また、リモートワークが増える中で、1on1ミーティングを重要視し、部下の成長を見守ることも大切です。
これを参考に、1on1ミーティングについて知り、導入してみてください。
※参考：1on1とは？話すことの例や意味がないと言われないための進め方(アルー株式会社）
