【テレワークで憧れの地方移住が叶う】実は難易度高い補助金制度やメリット・デメリットを総チェック

新型コロナウイルスのまん延によって生活様式が変わったという人は数多くいます。
そのような変化は、日常生活の面だけではなく、ビジネス面においても存在しています。

そのひとつがテレワークの存在です。

多くの人々が密集することを避けるためにテレワークを導入する企業が増え、それに伴い都心ではなく地方へと移住する人も増えました。

テレワークと地方移住に関する情報を紹介します。

テレワークを促進する地方移住に関する補助金

日本では、都心にばかり企業や人の動きが集中していることから、地方の活性化を進めるための地方移住に関する補助金はコロナ以前からあります。
これは地方創生起業支援事業と呼ばれています。
それぞれの補助金に目的があるので、地方移住の前に補助金の種類を知っておくことが必要です。

・移住支援金

新型コロナウイルスがまん延する前から存在している補助金のひとつが移住支援金です。
移住支援金とは、地方にある重要な中小企業へ就業する人、あるいは起業する人が移住する際に活用できる補助金といえます。

補助金は最大100万円、単身者の場合は60万円の範囲内で、都道府県が設定する給付金額が補助されます。

申請時期や申請期限などもあるので注意が必要です。

・起業支援金

移住支援金を活用できた人の中から、その地方で企業をした人に対して支払われる補助金のことを言います。
最大200万円の範囲内で、経費のおよそ二分の一に当たる金額を給付する仕組みです。
同時に事業を運転するうえでの支援を受けることもできます。

・テレワーク移住に関する補助金

2021年度から新たに始まる補助金の中に、テレワーク移住を支援するものがあります。

2020年9月に発表されたもので、新型コロナウイルスのまん延によって、テレワークを推進する方針となったことから誕生した補助金といえるでしょう。
それまでの補助金は、勤めていた企業を退職したうえで地方移住することが前提でしたが、この補助金では退職者は対象外となります。
都内における仕事をテレワークで続けながら地方へと移住した人に対して、最大100万円交付するというものです。

また、同時に地方でIT関連の企業を立ち上げれば、最大300万円の支援を受けることが可能です。

地方の人口増とIT化を行って、地方活性化を望むもので、およそ1000億円の予算を計上しています。

地方移住によるメリット

地方移住とテレワークを行うことによるメリットは多種多様に存在しています。

移住者を受け入れる地方ばかりがメリットを受けるのではなく、テレワークをする労働者、そしてテレワークを導入した企業にもメリットは存在しています。

・新型コロナウイルスに感染するリスクの軽減

最も大きなメリットは、新型コロナウイルスに感染するリスクを減らすことができるということです。
従業員にとっても企業にとっても大きなメリットとなります。
テレワークをすることによって人が集まる場所へと向かわなくて済むほか、企業側にとっては従業員が感染して労働力を損なうことを防ぐことが可能です。

リスクの軽減はコロナの感染だけにはとどまりません。災害が起きた場合、従業員が分散していれば、業務を滞らせる危険を減らすこともできます。

・従業員の健康増進とライフワークバランス

都心で暮らす場合、通勤ラッシュに悩まされるほか、自然も少ないため、生活にストレスを抱える人も多くなります。

地方へと移住すれば、自然が豊かで、人混みも少なく、ストレスを軽減させることができるでしょう。
通勤時間を減らすこともできるので、家事や育児、介護などの私生活へと使う時間を増やすことができ、ライフワークバランスをとりやすくなります。

従業員一人一人が快適に仕事をできるようになれば、より仕事に集中できて、生産性も向上するでしょう。

・地方活性化へ貢献

地方活性化は、国が推進している事業であり、大きな社会貢献へとつながります。

テレワークと地方移住を行うだけで社会貢献となり、個人の満足度が高くなるほか、企業のイメージ向上にもつながるでしょう。

地方移住によるデメリット

地方移住には様々なメリットがありますが、デメリットが全くないというわけではありません。

デメリットを理解したうえで地方移住をしなければ、不快な移住生活になってしまうので注意が必要です。

・テレワーク体制の強化が必要不可欠

テレワークを導入すると、それまで人が集まって仕事をしていた環境とは変わるため、様々な変化が生じます。
ひとつがコミュニケーションが不足することで、コミュニケーションの頻度や質が低下する危険性があります。

また、集まって仕事をする際の日程調整も難しくなるほか、従業員それぞれの様子をうまく把握することもできなくなります。
これらを解消するためのテレワーク体制を強化しなければならず、費用が掛かります。

・利便性が低下

都心で生活することは様々な面で便利です。
交通アクセスも良く、通販もすぐにできるほか、多種多様な施設が身近に存在していました。

地方に移住すると、場合によっては自家用車がなければ移動が難しく、施設を利用するために長時間移動しなければならないこともあります。

このように利便性が低下することはデメリットのひとつといえるでしょう。

・プライベートの確保が難しい

テレワークを導入すると、従業員の様子がよく見えないので、成果主義になりがちです。

成果が出るまでサービス残業をしたり、仕事を必要以上に抱え込んでしまう可能性もあります。

地方移住に補助金を活用する際の注意点

地方移住をしてテレワークをする人に対して、補助金が出される制度が2021年から誕生しました。

この補助金制度は、テレワークをすすめる上で非常に便利な存在ですが、テレワークと移住をするすべての人が無条件で活用できるものではないので注意が必要です。

補助金を活用するためにはいくつもの条件をクリアしなければなりません。
移住支援金の場合、対象者は東京23区に在住していた人に限定されていました。
テレワーク移住者の補助金も、勤務先や仕事を変えることなく移住をした人だけに限定されます。

このほか細かな条件や申請時期などにも条件があるので、あらかじめ確認する必要があります。

テレワークを導入する際のポイント

テレワーク地方移住者が安心して仕事をすることができるようにするためにはいくつかのポイントがあります。

そのひとつがコミュニケーションツールを導入するということです。

テレワークではコミュニケーションがおろそかになりがちなので、日程調整をうまく行うツールやweb会議やテレビ会議のツールをうまく導入することがポイントとなります。
また、評価制度の見直しも重要です。働く環境に合わせた評価制度を作ると、安心して働くことができるようになるでしょう。

補助金を活用して地方移住のテレワークを成功へ

新型コロナウイルスがまん延したことによって、テレワークを推進する動きが各企業でみられるようになりました。

国もテレワークをすすめるため、そして地方活性化を同時に進めるために、地方移住をしながらテレワークをする人に対して補助金を出す制度を作りました。

様々なツールや補助金制度を活用しながらテレワークを成功させてください