- なぜ移動が多いと調整が難しいのか
- 対策1:移動を予定として入れる
- 対策3:受付枠を移動前提で設計する
- 対策4:オンラインと対面を使い分ける
- 対策5:出張中の予定の受け方
営業やコンサルタント、フィールドエンジニアのように移動が多い働き方では、カレンダーの空欄がそのまま「空いている時間」にはなりません。14時に渋谷、15時に品川——カレンダー上は重なっていなくても、物理的に不可能です。
この記事では、移動を前提とした日程調整の組み方を解説します。
なぜ移動が多いと調整が難しいのか
- 移動時間がカレンダーに存在しない … 空欄に見えるので予定を入れられてしまう
- 訪問先の場所によって所要時間が変わる … 同じ30分の商談でも、往復が1時間か3時間かで負担が違う
- 遅延が起きる … 交通機関の乱れで後続がすべてずれる
- 移動中は対応できない … Web会議に出られない時間帯がある
対策1:移動を予定として入れる

最も基本かつ効果的な対策です。訪問予定を入れたら、その前後に移動の予定も同時に入れます。
- 片道の所要時間+15分を目安にブロックする
- 件名は「移動(渋谷→品川)」のように行き先を書く
- 初訪問の場所は、さらに15分多めに取る(迷う前提)
- 公共交通機関の乱れを見込み、重要な商談の前は30分の余裕を持つ
移動が予定として存在していれば、日程調整ツールを使っている場合もその時間帯は自動的に候補から外れます。カレンダー運用の基本はスケジュール管理のコツにまとめています。
対策2:訪問先を地理でまとめる
1日のうちに都内を行ったり来たりすると、移動だけで数時間が消えます。エリアごとに曜日を決めてしまうのが有効です。
例:月曜=都心(千代田・港)/火曜=西側(渋谷・新宿)/木曜=東側(江東・墨田)
訪問依頼が来たときに「そのエリアは◯曜日に伺っています」と提案できると、相手も納得しやすく、こちらの移動効率も上がります。相手にとっても、担当者が定期的に近くに来ると分かるのは安心材料です。
対策3:受付枠を移動前提で設計する
日程調整ツールで空き枠を公開している場合、そのままだと移動が考慮されません。次の設定を必ず入れてください。
| 設定 | 目安 |
|---|---|
| 予定の前後バッファ | 対面なら60分以上、オンラインなら10分 |
| 1日の上限件数 | 対面は3件まで、オンラインは5件まで |
| 直前予約の禁止 | 2営業日前まで(移動の準備時間を確保) |
| 受付時間帯 | 移動を含めて現実的な範囲に限定する |
空き枠の見せ方は空き時間を共有する方法で詳しく扱っています。
対策4:オンラインと対面を使い分ける
すべてを対面にする必要はありません。初回は対面、以降はオンラインという切り替えを標準にすると、移動が大きく減ります。
- 初回訪問・重要な提案 … 対面。関係づくりの効率が違う
- 定例の進捗確認 … オンライン。30分で十分
- 資料の説明だけ … オンライン。画面共有のほうが伝わる
- 契約・クロージング … 相手の希望に合わせる
提案の際は「移動時間を削って、そのぶん準備に充てたい」と伝えると受け入れられやすくなります。判断の基準はリモート・ハイブリッド勤務の日程調整でも整理しています。
対策5:出張中の予定の受け方
出張中は、現地での予定と移動が入り混じります。次を先にブロックしてください。
- 移動日そのもの … 往路・復路を終日ブロックする
- 宿泊を挟む場合の夜 … 会食が入る可能性を見込む
- 帰着日の午後 … 遅延に備えて空けておく
そのうえで、現地の空き時間には現地の予定だけを入れます。出張先から東京の会議にオンライン参加する、といった組み方は可能ですが、通信環境と移動を考えると余裕を持つべきです。
出張を機に近隣の顧客を回る
出張が決まったら、その地域の顧客へまとめて打診します。「◯月◯日に貴地へ伺います。ご都合はいかがでしょうか」と一斉に投げれば、1回の出張で複数のアポが取れます。打診から確定までを速くする方法は営業アポイントの日程調整を最速にする方法を参照してください。
遅延が起きたとき
交通機関の遅延は避けられません。遅れると分かった瞬間に連絡してください。到着してから謝るのでは遅すぎます。
お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
◯◯線の遅延により、到着が15分ほど遅れる見込みです。
ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
大幅に遅れる、あるいは間に合わない場合は、電話で連絡したうえでメールも送ります。日程を組み直す場合の文面は日程変更のお願い・お詫びメール例文にあります。
移動時間そのものを活かす
新幹線や飛行機の移動時間は、まとまった作業時間でもあります。移動の予定に「何をするか」まで書いておくと、無為に過ごさずに済みます。
- 報告書の作成、提案資料の下書き
- 訪問先の情報整理
- メールの返信をまとめて処理
まとめ
移動が多い働き方の予定調整は、移動を予定として入れる・訪問先を地理でまとめる・受付枠にバッファと上限を設けるの3点で、無理のない組み方になります。
カレンダーの空欄は空き時間ではありません。移動が見えている状態を作ることが、すべての出発点です。全体の設計は日程調整を自動化する方法をご覧ください。


