- 3社間の調整が難航する構造
- 手順1:幹事社を1社に決める
- 手順2:直列をやめて一斉に投げる
- 手順3:回答を1か所に集める
- 手順4:確定後の共有まで設計する
自社とお客様だけの打ち合わせなら、往復は1本で済みます。しかしパートナー企業や代理店が加わって3社になった瞬間、調整は別物になります。往復が3方向に分かれ、誰がどこまで確認したか分からなくなるからです。
この記事では、複数社をまたぐ日程調整の進め方を、実務の手順として整理します。
3社間の調整が難航する構造
A社(自社)・B社(パートナー)・C社(顧客)の3社で調整する場面を考えます。よくあるのは次の流れです。
- A社がB社に候補日を聞く(1日)
- B社の回答を受けて、A社がC社に候補を出す(1日)
- C社が「その日は難しい」と返す(1日)
- A社がB社に別候補を聞き直す(1日)……
問題は確認が直列につながっていることです。1往復1日として、3社なら簡単に1週間が溶けます。しかも各社の予定はその間も動き続けます。
手順1:幹事社を1社に決める

まず誰が調整の責任を持つかを明示します。ここが曖昧だと、全員が「相手が動くだろう」と待つ時間が生まれます。
- 案件を主導している会社が持つのが基本
- 顧客の予定が最も動かしにくいなら、顧客に近い会社が持つ
- 持つと決めたら、1通目のメールで宣言する(「弊社にて日程を取りまとめます」)
手順2:直列をやめて一斉に投げる
幹事社が決まったら、各社へ順番に聞くのをやめます。同じ候補を全員へ同時に投げれば、待ち時間は最も遅い1社ぶんだけになります。1週間かかっていた調整が2日で終わることも珍しくありません。
候補の出し方
- 幹事社の空き枠を軸にする … まず自社が出られる枠を洗い出す
- 枠は多めに出す … 社数が増えるほど外れる確率が上がるので、8枠以上
- 回答期限を明記する … 「◯日中にご回答ください」で仮押さえ期間を短くする
- 全員宛の1通で送る … 個別に送ると、誰が回答済みか分からなくなる
手順3:回答を1か所に集める
メールで返信を集めると、3社分の返信を人が突き合わせることになります。返信の書式もバラバラなので、集計ミスも起きます。
1本の調整URLを全員に送り、各社がそこへ回答する形にすると、集計が自動になります。誰がまだ回答していないかも一目で分かるため、催促の相手を間違えません。社外を含む複数人の調整方法は「複数人で予定調整」機能の使い方で解説しています。
相手に登録を求めないこと
社外、それも複数社が関わる場面では、回答に会員登録が必要なツールは使ってもらえません。パートナー企業のセキュリティポリシーで外部サービスの登録が禁止されていることもあります。URLを開いて選ぶだけで完結する形を選んでください。
手順4:確定後の共有まで設計する
| やること | 理由 |
|---|---|
| 確定連絡は全員宛の1通で | 個別送信は伝達漏れの原因になる |
| カレンダー招待を全員へ送る | 「決まったつもり」のずれを防ぐ |
| Web会議URLを同時に発行する | 後追いのURL送付をなくす |
| 主催と接続方法を明記する | どの会社のアカウントで開くかが曖昧だと当日に混乱する |
| 資料の共有先を決めておく | 社外との共有はストレージの権限設定が必要になる |
よくあるつまずき
各社の窓口が担当者個人になっている
窓口が1人だと、その人が不在の日は止まります。各社に副担当を置くか、少なくともメールをグループ宛にしてください。
候補が全部外れた
候補を足す前に、枠を広げる条件を決めます。オンラインに切り替える、所要時間を短くする、必須参加者を絞る——このいずれかで、たいてい解決します。詳しくは候補日が1日しかない・いつでもいい時の日程調整メールで扱っています。
時差がある海外拠点を含む
各社の勤務時間の重なりを先に出し、その中だけで候補を作ります。表記は「9月18日 15:00(日本時間)」のようにタイムゾーンを必ず明記してください。
まとめ
複数社をまたぐ予定調整は、幹事社を明示する・順番ではなく一斉に投げる・回答を1か所に集めるの3点で、かかる日数が大きく変わります。難しさの正体は人数ではなく、確認が直列につながっていることです。
全体の設計思想は日程調整を自動化する方法、参加者が多い会議の組み方はミーティングの日程調整 完全ガイドにまとめています。


